グレッグ・イーガン:シルトの梯子

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MR ST@GEに行ってきた話 - life log で横浜まで行ったときのオトモの一冊.
買った後に一度チャレンジしたのだけど,例によってその時には挫折したまま積んでいたのを今回再トライして読了.今回は第一部でクァスプの話が出てきた辺りで一旦あきらめて巻末の作中の理論についての解説を一度読んだのが功を奏した感.
前の記事でよくわからないことを書き付けている理由の半分くらいはこの本の影響だと思っていて,MR ST@GEを見に行くまさにその日にこの本をカバンに入れて旅立ったのは不思議なシンクロニシティを感じずにはいられない.
つまり,どちらも『向こう側』と『こちら側』が出会う物語であり,そんな小説を読みながらアイドルがこの世界に実体化するようなコンテンツを見たら,そりゃあ頭もおかしくなるというもの.
個人的な体験を置いておいてSF小説として読んだという前提においても,イーガンの中では『白熱光』と同じくらいに気に入った作品になった.強いてランキングをつけるとしたら,『順列都市』>『白熱光』『シルトの梯子』>『ディアスポラ』>『宇宙消失』『万物理論』,といった具合.〈直交〉三部作については今の所一作目の『クロックワーク・ロケット』を何とか通読したけど理解が追いついていないので保留中.こっちももう一度腰を据えて読み直してみないとなあ……